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医療・介護のよもやま話

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2008.7.31 木曜日

救急搬送 あとがき

医療・介護のよもやま話 — admin @ 13:03:22

S君のことが大好きなKさんは、見事S君の熱演?好演?のおかげで、救急車のタクシー代わりの利用を止めました

そんなことで?と思った人も多いでしょうか?

でも、これが現実なのです

今、世の中に独居老人がどんなに多いことか・・・

昔からその地域住んでいて、近所付き合いがあって、地域の関わりが親密であればいいですが・・・

都会、都市部ではなかなかそうはいきません

そんな、年配の方々の心の拠り所はやっぱり病院です

病院に行けば、医師も看護師も事務員もみんな優しく接してくれる・・・

家にいてもすることがない・・・
病院に行けば知り合いも出来る・・・
ちょっとした会話も出来る・・・
お金もそんなに掛からない・・・
ついでに持病の薬も貰ってこれる

これが良いことなのか、悪いことなのか、無駄に病院に来てもしょうがありませんが、現実はそういうことです

厚生労働省も、ただ単に医療費の削減ばかりを考えないで、もっと根本的なことを考えた方がいいのでは?
省庁間で連携を取り、総務省(かな?)が各自治体に年配の方々が集えるような施設、独居老人等の緊急時のネットワーク作りなど、するべきことで、医療費削減に対する有効な方策は山ほどあると思います
そうすれば、間違いなく医療費は削減出来ると思いますが・・・

もちろん、行政に任せるばかりでなく・・・
地域自治体がもっとお年寄りに優しいものになることを望みます

町内会の復活でしょうか・・・

町内会が昔のように活発な活動をすれば
Kさんのように救急車をタクシー代わりに利用する人は居なくなるのでは?
更には、病院に通う回数も減るのではないですか?

私が、ブログで町内会の復活を叫んでみても、?ですね・・・

でも、Kさんは注目されたかったのかも?
近所の方にも自分のこと知って欲しかったのかも?
救急隊員とも仲良くしたかったのかも?
話相手が欲しかったのかも?

と思えて仕方ありません

皆さん、現状はKさんだけではありません・・・
30代、40代でもっと酷い、凄い救急車の使い方をする方も一杯います

本当の緊急時のために、救急車の利用方法をもう一度考えてください

耳を澄ますと、今も救急車のサイレンの音が聞こえてきます

「ピーポー ピーポー ・・・」

救急隊員の皆さん、それを病院で待ちうける医師、看護師等、医療従事者の皆さん今日も暑いですが頑張ってください

今日も、日本全国で熱中症で搬送される患者さまがたくさんいるのでしょうか・・・

 


2008.7.30 水曜日

救急搬送 ⑰

●●Kさんのその後●● 

救急車をいつもタクシー代わりに使うKさん・・・
強面のN事務長に注意されても、何のその・・・
でも、Kさんのお気に入り、イケメン?職員のS君の熱演にはコロリと態度を豹変・・・
E医師、外来看護師長の前でS君に約束しました
もう、救急車をタクシー代わりに使わないと・・・

この一報はすぐにN事務長へ、そして救急隊へと伝わりました
さて、本当にKさんは心を入れ替えたのでしょうか?

そんなことがあってから1か月後・・・
そろそろKさんが診察に来てもいい頃です
残暑厳しい中、Kさんは、外出用のお洋服を着てお化粧をしてやってきました

汗をふきふき、にっこり笑いながら・・・
外来受付に並んだKさんは、S君に微笑みながらこういいました

「S君、ちゃんと約束守ったからね・・・これからもヨ・ロ・シ・ク」

S君から聞いた話によると・・・

「N事務長、Kさんのあの微笑み・・・なんだか怖いです・・・」

「どうして?」

「だって、あれは、女性の・・・いや、何だか好意以上のものを感じました・・・」

ふふふ・・・
そんなものですかね・・・
そして、こんなことをN事務長に聞きました

「ところで、N事務長、これからも僕がKさんの担当なんですか?」

「それはそうだろ・・・S君がいるからこそKさんは約束守るわけだ」

「そうですか・・・」

「これも世の為人の為、救急隊、○○市民の為です」

「救急隊・・・市長に表彰して貰えますか?」

「表彰ものであることには間違いないけれど、表彰状欲しいの?」

「それじゃあ、お言葉に甘えまして・・・表彰状代わりに今日仕事が終わったら・・・」

「冷たいビールですか?」

「はい、飲み放題で・・・」

「消防本部に請求できるかな・・・」

「それは、N事務長にお任せします・・・」

その後Kさんは、1か月に1回の受診日には必ず自分の足で病院に来ています
もちろん、受付はS君の担当・・・

S君が席を外していたら、S君が戻ってくるまで受付で待っています

そして、S君にはいつも手土産持参

手土産中身は・・・手作りのお弁当

何だか心温まる話です・・・今風に言えば癒し・・・萌えですか?
これこそ、地域に密着した医療?
少し意味が違うかもしれませんが、まあ良しとします

さて、S君はというと、皆に冷やかされながらも、毎月毎月、だんだん豪勢になっていくお弁当を美味しそうに食べています。

一件落着

=完=


2008.7.29 火曜日

救急搬送 ⑯

医療・介護のよもやま話 — admin @ 14:04:14

●●S君Kさんに物申す●● 

いよいよ、S君の出番です
血液検査の結果が出るまで、Kさんの手を握りしめ・・・
優しい言葉を投げかけ続けたS君

さあ頑張れ、S君の出番だ!

「Kさん、今、とっても悲しいです」

「なんで、S君が悲しいの?」

「だって、Kさんが救急搬送されたと聞いたから・・・今日は本当に体調悪いんだなと思って・・・心配したんですよ・・・それなのに」

「それなのに?」

「前回はN事務長に注意されていたから・・・今日は本当に体調悪いのだと思っていました・・・」

「体調悪いことは悪いわよ・・・」

「でも、それは・・・暑さのせいでしょ・・・」

「本当に体調は良くないの・・・」

「体調良くないのは分かりますけれど・・・救急車で病院に来るほどではないじゃないですか?」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「Kさん、E先生も、外来看護師長も、事務員もみんなKさんのこと心配していたんですよ」

「でも・・・」

「でも、何ですか?」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「それなのに、前回N事務長から注意されたばかりなのに、また、救急車をタクシー代わりに使って・・・」

「そんなつもりじゃ・・・」

「もう、これからKさんが病院に来ても、僕は一切Kさんとお話しませんからね」

「そんなこと・・・」

「今まで、Kさん一人暮らしだし、外で会えばお昼ご飯もご馳走してくれたし・・・自分の親のように思っていたのに・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「心配するだけ損でした」

「そんなこと言わないで」

「ダメです・・・なんだか今日は悲しいし、寂しいし、悔しいです」

「そんなこと・・・」

「僕たちは、患者さまのこと家族のように思っているのに・・・嘘つかれたりすると・・・」

「嘘じゃないです・・・」

「嘘じゃないにしても、ルールを守っていないから」

「でも・・・」

「もういいです。Kさんサヨウナラ!・・・もう、病院に来ても僕に話掛けないでくださいね」

「そんなこと言わないで・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「どうしたら、今までどおりお話してくれる?」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「S君の言うこと聞くから・・・お願い・・・今までどおりでいて」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「ねえ、S君」

「・・・そうですか・・・それなら、今後一切病院に来るときに救急車を利用しないと約束してくれる?」

「約束したら、今までどおりお話してくれる?」

「約束してくれたら、そうします」

「分かった。ゴメンナサイ・・・約束します・・・」

以下 ●●Kさんのその後●● は以下⑰に続く
 


2008.7.28 月曜日

救急搬送 ⑮

医療・介護のよもやま話 — admin @ 13:41:11

●●Kさんの診察結果●● 

今回の救急搬送には、救急隊並びに、病院職員全てが事前打ち合わせをしていました。
N事務長が強面で話をしても、何食わぬ顔で、救急車のタクシー利用を繰り返すKさん・・・
何かいい案はと考えたのが、Kさんお気に入りのイケメン?職員S君による説得、泣き落とし作戦です

さて、結果はいかに・・・

もちろんKさんの診察の結果がこの作戦の成否を大きく左右することは間違いありません・・・

 「E先生、血液検査の結果が出ました」

「どれどれ、うーん・・・持病の糖尿に関しては、いつもの数値で、特筆すべきことなし・・・緊急性は全くなし・・・」

「そうでしょうね」

「さて、Kさんにお話しましょうか・・・」

「宜しくお願いします」

「看護師長も一緒にお願いしますね・・・それと、N事務長にも中間報告しておいて」

「了解しました。E先生」

「さあ、S君もそろそろ疲れているだろうから、早く行こう」

「それにしても、S君も意外と役者ですね」

「本当に・・・N事務長といい、S君といい・・・頼りになると言えば成りますけれど・・・」

「まあ、E先生たら何か言いたげな様子・・・」

「救急隊も大変だなと・・・それに付き合う、当病院の事務部門も・・・それに我々も・・・」

「しょうがないですよ、一人ずつでもご理解頂かないといけませんから」

「これも世の為、人の為、医療の内ですかな・・・」

さて、救急処置室では・・・S君がKさんに話掛け続けています・・・そこに、E医師、外来看護師長が入ってきました

「S君、Kさんに変わったことなかった?」

「はい、大丈夫です」

「Kさん、体の具合はどう?」

「まだ、少しだるいです」

「そうか・・・看護師長、検査結果貸して」

「はい、E先生こちらです」

「ありがとう・・・Kさんいいですか・・・検査の結果は普段と変わりなしです」

「そんなことはないでしょ・・・こんなに体がだるいのに・・・」

「まあ、検査結果を見るからには、特筆すべき点なし、緊急性もなしということですね・・・したがって、特に処置もしません・・・お帰りになって結構ですよ」

「そんな・・・折角病院に来たのに・・・点滴くらいして下さいな」

「必要ありません」

「そんな・・・S君も先生にお願いして」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「Kさん・・・今日は35度を超えようかという気温ですから、世の中の人みんな体はダルイと思いますよ」

「Kさん、糖尿持ってるから気持ちは分からなくもないですけれど、救急車呼ぶ必要はないですよ」

「看護師長のいうとおりですな」

「さあ、帰る支度しましょ!」

「・・・・・・・・・・・・・・・S君!」

「そうなんですか?E先生!大丈夫なんですか?」

「ああ、S君にもお手数かけたけれど、Kさんは大丈夫だ」

「E先生・・・注射か点滴を・・・」

「健康体の人に打つことは出来ません」

「そうよ、Kさん」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「S君、Kさんに何か言うことある?」

「そうよね、心配していたものね・・・」

「そうなんだ、Kさん・・・それでは、言わせて頂きます・・・」

以下 ●●S君Kさんに物申す●● は以下⑯に続く


2008.7.27 日曜日

救急搬送 ⑭

●●KさんとS君●● 

またしても、救急車をタクシー代わりにして来院したKさん・・・

でも、そのKさんを出迎えたのは、Kさんがホノカニ恋心を抱くイケメン?職員のS君
思わぬS君の出迎え、そして優しい言葉の速射砲にKさんは夢ごこち?

若い男性二人(イケメン?職員S君と救急隊員)にエスコート?され、処置室に入ったKさんを待っていたのは、外来看護師長と担当医師のE医師

さて、Kさんの運命はいかに・・・

「Kさんどうしたの」

「師長さん、今日暑くて、起きてから体調が悪くて・・・」

「そうなの・・・E医師が診察してくれるからね」

「お願いします」

「Kさん、取りあえず、血圧測定と検温、持病の糖尿のこともあるから、血液検査するからね」

「E先生ヨロシクお願いします」

「でも、Kさんが救急搬送と聞いたから、低血糖でも起こしたかなと心配したんだけれど・・・」

「はい・・・」

「S君も心配して、僕を病棟まで呼びに来たんだよ・・・」

「まあ、嬉しい」

「でも、診たところ心配なさそうだけれど?」

「いえ、本当に体調悪いんです・・・」

「まあ、検査はしてみようか」

「そうして下さい」

「血圧は・・・上が123で下が85と・・・正常」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「看護師長、体温は?」

「E先生、36.5度です」

「まあ、平熱だね・・・Kさん」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「看護師長、血液検査してね、血糖値が心配だから、いつもの検査項目でお願いしますよ」

「はい、わかりました、Kさん腕出して」

「はい」

「看護師長、大至急でお願いしてね」

「はい、検査技師も呼んであります」

「それじゃあ、Kさん15分で血液検査の結果が出るからそれまでここで待っててくださいね」

「はい」

「救急隊の方も、暫くお待ちください」

「ハイ」

「S君は、付添の方いないから15分くらいだけれど、Kさん見ててあげてね」

「E先生分かりました」

「大丈夫、Kさん?」

「体はダルイけれど、S君に側にいて貰えるから、心強いわ・・・」

「そうか・・・じゃあ、結果が出るまで、側にいるからね」

「お願いがあるんだけれど?」

「何?」

「さっきみたいに、手握ってくれない?」

「・・・いいですよ・・・」

ギュッ・・・・・・・

ポッ!(Kさんの頬)

以下 ●●Kさんの診察結果●● は以下⑮に続く


2008.7.26 土曜日

救急搬送 ⑬

医療・介護のよもやま話 — admin @ 18:06:00

●●S君の芝居●● 

やはり、その日はやってきました。それも思ったより早く・・・

Kさんは通常1か月に一回の通院なのですが・・・今回は本当に救急搬送?
前回の通院から2週間しか経っていません・・・

外気温は30度を超え、昼を過ぎれば35度を超えるかという、まさに真夏日・・・
戸外は殺人光線が容赦なく照りつけています

でも、そんな思いは、救急隊の1本の電話連絡で見事に覆されました

「B救急隊です。救急搬送お願いします。65歳、女性、体調不良です」

「分かりました。お待ちしております」

「お願いします」

「バイタルは?」

「著変は見受けられず、緊急性はないと思われますが、ご本人が行きつけの病院ということで○○病院を希望されております」

「分かりました・・・A搬送でしょうか?」

「はい、A搬送でお願いします」

「N事務長に伝えます」

「宜しくお願いします。到着は5分後になります」

実は、前もってB隊のR隊長と打ち合わせをしていました
Kさんが次回、救急車をタクシー代わりに呼んだときには、搬送連絡のときにA搬送という暗号を使うことを・・・

「プルプル」 (かちゃ)

「医事課Sです。N事務長ですか?」

「この内線は、多分私しか出ないけれど?何ですかS君?」

「N事務長、遂に来ました・・・決行の日です」

「結構な日?」

「結構じゃなくて、決行の日です!Kさんです」

「そうか・・・遂に決行の日ですか・・・S君よろしくお願いしますよ」

「頑張ります・・・上手くいったら、今日冷たくて美味しいビールお願いしますね」

「ハイハイ、頑張ってください」

「頑張ります」

「私も、見にいくから・・・」

「笑ったりしないでくださいね」

「ハハハ、大丈夫、任せなさい」

「それでは、5分後です」

以前にお話したとおり、救急車到着時には、事務員も救急車の誘導を兼ねて救急車の出迎えをします
まずは、Kさんを乗せた救急車をイケメン?職員S君が出迎えるところからはじまります

「御苦労さまです」

「よろしくお願いします」

「患者さまは?」

「Kさんです」

救急車を見ると・・・Kさんがストレッチャーではなく、救急隊員に手を添えられて降りてきます
すかさず、S君が・・・

「Kさん、大丈夫ですか?どうしたの?具合悪くなったの?」

と、矢継ぎ早に言い、Kさんの腕を取り、救急隊員とともにKさんを救急処置室に連れていきます
その姿を、何だか警察が犯人を連行する姿と思ったのはN事務長だけでしょうか?
相変わらず、S君はKさんをイタワルように優しい?言葉を投げかけ続けています
やっぱり、S君は単なるイケメンじゃありません・・・
普通あんなに、次から次へと優しい言葉が出るものですか?
ある意味、脱帽!!!

笑うどころか、唖然!!!

「Kさん足元気を付けてね・・・今日も暑いから、気分も悪くなるよね・・・歩ける?・・・しっかりして・・・手を握っていいからね・・・」

以下 ●●KさんとS君●● は以下⑭に続く
 


2008.7.25 金曜日

救急搬送 ⑫

●●名案●● 

Kさんから逆襲?を受けたN事務長・・・予期していたことといえ、あまり気持ちのいいものではありません

多分、Kさんの性格では、素知らぬ顔をして、次回も救急車で通院することでしょう・・・

何か、いい方法はないかと思案していると・・・ありました。名案が・・・

Kさんのようなタイプは、N事務長みたいな人物に物をいわれると、反発するものです・・・何故か体制に反発するもの・・・ということは、こうすればいい

早速、思いついたら、即行動あるのみです

「プルプル」

「医事課です」

「Nですが、医事課のイケメンは居るかな?」

「イケメン?S君ですか?」

「そうそう、よく分かるね・・・」

「だって、N事務長がいつもそう言っていらっしゃるから・・・」

「S君て、イケメンだと思う?」

「そうですね、まあ、普通ですね・・・我々にとっては・・・」

「そうなの?」

「単なる仕事仲間です」

「そんなもの?」

「そうですよ・・・はっきり言ってあの程度の顔は、街に出れば掃いて捨てる程います・・・」

「そんなこと、本人が聞いたらショック受けるから・・・」

「あら、隣にいますよ・・・ねえ、S君」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「じゃあ、N事務長、本人に代わりますから・・・S君、貴方のボスから電話よ・・・」

「お電話代わりました、イケメン男性職員のSです」

「ほー、自分で言うか?」

「言ってあげないと、N事務長が喜びませんから・・・」

「まあいいか・・・イケメンS君ちょっと話があるから事務室来てくれない?」

「何か嫌な予感がするんですが・・・」

「まあ、いいから、待ってます。5分後ね・・・」

そして5分後、事務室にて

「何ですか?N事務長・・・」

「Kさんのことなんだけれど」

「まさか、付き合えとかいわないでしょうね?」

「そうか、その手があった・・・それがいい」

「冗談ですよね?」

「そうだね、付き合えとは言わないから・・・S君から、お願いしてみて」

「何をお願いするんですか?」

「決まってるじゃない、救急車使わないでって・・・」

「そんなこと言って、言うこと聞きますか?」

「大丈夫、言うこと聞くか聞かないかは分からないけれど、言ってみる価値はある」

「そうですか?」

「私みたいなタイプは、あの手合いには効果がないみたいだけれど・・・S君みたいなタイプがお願いしますって言えば、もしかすると言うこと聞くかも」

「そんなものですか?」

「まあ、次回までに作戦を練ろう」

「分かりました・・・」

と言うことで、次回Kさんが救急車で通院した場合の作戦を2人で立てました・・・そして、その日は思ったよりも早く2週間後にやってきました

以下 ●●S君の芝居●● は以下⑬に続く


2008.7.24 木曜日

救急搬送 ⑪

医療・介護のよもやま話 — admin @ 11:24:24

●●逆襲?その3●● 

案の定、執念深いKさん・・・これを世間一般では逆切れとか、逆恨みとかいうのでしょう・・・でも、Kさんだけでなくこんな患者さまのオンパレードなんです・・・病院って大変な?・・・変わった場所です

保健所から電話があり、30分くらい過ぎたころ・・・

「プルプル」 (かちゃ)

「N事務長ですか?医事課のSです」

「何ですか、イケメン?職員のS君」

「もう、止めてください・・・そんなことばかり言っているから、今度は医師会からお電話ですよ」

「そうですか・・・どうせ、S君の彼女の件でしょう・・・」

「彼女じゃありません。強いて言うならば、間接キスをした女性ですかね」

「間接キスなんて言葉、もう死語でしょう・・・君も若いのに、古い言葉使うね・・・」

「そうですか?」

「だから、お年寄りや中年女性に好かれるんだ」

「そんなことより、電話です」

「はいはい、医師会でしたね」

すっかり、電話忘れたふりしてしまいました・・・電話の内容は何でしょうか?・・・まず間違いなくKさんのことでしょう・・・

「○○医師会のBです」

「ご無沙汰しております。B事務局長お元気ですか?」

「暑いのと、朝から訳の分らんクレームで元気なくなりましたよ・・・」

「すみません。Kさんですか?」

「そうそう・・・どうしたの?」

「電話でお聞きになったことを、話半分にして貰えれば結構です」

「そうですか・・・それにしても、困ったちゃんですねー」

「まあ、いつものことです。Kさんだけじゃないですし・・・」

「救急搬送の問題は本当に困ったものです。受入拒否が問題にされたり、そうかと思えばタクシー代わりに使う人もいる・・・やり玉に上がるのは医療機関だけと」

「全く持って・・・」

「でも、気を付けてくださいよ。問題が大きくなると面倒ですから・・・」

「すみません。B事務局長までお手を煩わせて」

「私も、これが仕事ですから・・・電話だけで済むのなら構いませんよ」

「時間とB事務局長の一日のやる気を奪ったことお許し下さい」

「まあまあ、でも、患者さまに対する物の言い方には注意して下さいね・・・N事務長は大丈夫でしょうが、それで痛い目にあっている病院さんも多いですから」

「はい、心して取り組みます」

「心配はしていませんけれど、Kさんから電話があったことはお伝えしましたよ」

「確かに受け賜りました」

「それでは、暑い夏、患者さまのクレームに負けずお互い頑張りましょう」

「はい、お世話になりました」

と、いつもの調子のB事務局長でした。医師会も大変です。患者さまは何かあるとすぐに医師会に電話する。病院だけでなく診療所、クリニック、何百という医療機関の総まとめですから・・・

でも、皆さん気が付いたと思いますが、行政も医師会も話は聞いてくれますが、それで、対象医療機関をどうこうすることは無いですからね・・・患者さまには、アドバイスをするだけ、医療機関にはこれこれこう言ったクレームが来ましたよと連絡するだけです

もちろん、法的に問題がある場合は別ですが、一般的なクレームはこんな処理です

ちゃんとしたクレームなら、皆、真剣になるけれど、半分はイチャモン、何癖ですから・・・

さてさて、これからKさんをどうしたものか・・・

以下 ●●名案●● は以下⑫に続く


2008.7.23 水曜日

救急搬送 ⑩

●●逆襲?その2●● 

M事務長から、タクシー代わりに救急車を利用することを止めなさいと注意されたKさん・・・家に帰ると早速抗議の電話を消防本部と市役所にしました

Kさんの逆襲?はこれだけでは終わりません・・・次の矛先は・・・当然、病院です

次の日の朝

「プルプル」 (かちゃ)

「受付のSです」

「おはよう、イケメン?職員のS君」

「おはようございます・・・N事務長、そのイケメンというの勘弁して下さい」

「まあ、そう言わずに・・・Kさんのお気に入りじゃない」

「もー、本当に勘弁して下さい」

「ははは、それで何?」

「保健所からお電話です」

「朝一番になんでしょうか?」

「患者さまの件とおっしゃっておられますが」

「なるほど、S君を想っているKさんの件ですね・・・多分・・・」

「・・・・・もう、N事務長電話つなぎますからね」

「はい、お願いします」

きたきた、保健所です・・・

「おはようございます。事務長のNです」

「おはようございます。○○保健所のAです」

「A課長、ご無沙汰しております」

「暑いですね」

「本当に暑いですね、これだけ暑いと、保健所も食中毒の注意勧告とか大変でしょうね・・・」

「そうなんですよ、病院さんも気を付けてくださいよ」

「はい、衛生面については十分配慮させていただきます。ところで、朝一番で食中毒の話じゃないですよね」

「そうそう、昨日の夕方に患者さまから、クレームが入ってますよ」

「Kさんですか?」

「そのとおりです」

「保健所には何て、言ってきましたか?」

「救急搬送依頼を断ると脅されたと・・・」

「なるほど・・・」

「今日の消防本部からの通達からして、何となく察しはつきますが・・・あんまり、無茶しないでくださいね」

「すみません、保健所にまでご迷惑かけて」

「それは、いいですけれど、Kさんはどうなんですか?」

「どうなんですかとは?」

「保健所の保健師も心配してるんです。独居で生活保護受給でしょ、こちらもある程度はフォローしてるんですが・・・」

「病状的には大丈夫みたいですけれど、寂しいのでしょうね」

「そうですよね、暇さえあれば、よく保健所にも来てるみたいですから・・・」

「でも、それと救急車のタクシー代わりに利用することとは別問題ですから・・・」

「それはそうだ・・・一応、そういったクレームが入ったことはお伝えしましたからね」

「確かに受け賜りました。以後気を付けます」

「そうして下さい」

「それと、今後ともKさんのことお願いしますよ」

「わかりました、Kさんに何か楽しみを与えてあげられるよう努力します」

「楽しみ?」

「はい、Kさん、当院の若い男性職員と話をするのがとっても楽しみみたいですから・・・」

「それはいい、その職員に宜しくお伝えください」

「わかりました。保健所所長命令にでもしておきますか」

「そうですね。○○市民のために働く病院職員・・・いいですね」

「まあ、冗談はさて置き、Kさんのことはお任せください」

「あまり、もめ事にしないようにお願いしますよ」

「分かりました。失礼します」

「朝からすみませんね、つまらない用事で・・・また、保健所寄ったら声掛けてくださいね」

「経過報告も含めて、お邪魔させて頂きます」

「それでは、失礼します」

やっぱり、Kさんは保健所にも電話しました・・・この分ですと、他からも掛かってくるかな・・・でも、やっぱりKさんは保健所でも有名人なんだ・・・次はどこからでしょうか?

以下 ●●逆襲?その3●● は以下⑪に続く


2008.7.22 火曜日

救急搬送 ⑨

医療・介護のよもやま話 — admin @ 12:11:30

●●Kさんの逆襲●●

≪その1≫

Kさんに、救急車での通院を止めるように通達したN事務長、でも、Kさんは本当に理解したのでしょうか・・・何だか、怪しいものです・・・

Kさんは、その日も普通に診察して、薬を貰って帰っていきました。もちろん、Kさん愛用の巾着袋にはN事務長が買った、缶のお茶もしっかりと入れて・・・

同じ日の午後、B出張所のR隊長が別件の救急搬送で病院に来ました。R隊長に事の成り行きを報告しに救急隊待機室に行くと・・・

「いやー、N事務長・・・早速、Kさんに言ってくれたみたいですね」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「救急司令もお礼言ってました」

「でも、何で知ってるんですか?」

「さっき、市役所と消防本部に電話あったみたい」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「もちろん、お礼の電話じゃないけれど・・・」

「いきなり、帰って、クレームの電話ですか・・・」

「まあ、市役所でも消防本部でも、救急車のタクシー代わりの利用について問題になっていたから、事情だけ聞いて、受け流したって言っていたけれど・・・」

「ちょっと、失敗でしたか?」

「いえ、病院側からも注意して頂けることは有り難いことだと、皆感謝しています」

「それで、内容は何でしたか?」

「今日、救急車を利用させて頂いたのですが、その利用について搬送先の病院から文句を言われたと・・・どうして、文句を言われなきゃいけないのか?あんな病院にどうして搬送したのか?ですって・・・」

「言いたい放題ですね」

「自分で病院指定しておきながら、あんな病院ですって」

「今度来院したら、こんな病院でいいんですかと聞いておきます・・・」

「全く持って、因果な商売だよね・・・」

「おっしゃるとおりです」

「それで、Kさんに何て言ってくれたの?」

「まずは、救急車をタクシー代わりに使うなと・・・」

「その言葉、ありがとうございます」

「次回、救急車を緊急時以外で利用して、当院に搬送依頼があった場合には、搬送受入を断りますと・・・」

「なるほど」

「救急隊だけじゃなくて、病院も他の患者さまにも迷惑だと・・・」

「さすがですね・・・それで、どんな反応を?」

「この病院のこと、保健所とか医師会に通報してやる、ですって」

「Kさんも言いますね・・・それで、手始めに市役所と消防本部か・・・」

「全く、何考えているのやら・・・自分の都合だけですから・・・間違った権利の主張です」

「行政各方面や、医師会にも、消防司令の方から救急車利用についてのお願いの通知文が今日中回っているはずですから、何かもめ事になったら、言ってくださいね」

「大丈夫ですよ・・・でも、報告はしますね、笑い話として・・・」

などと、笑いながらR隊長とは会話をしましたが、Kさんの逆襲?はまだ続きます・・・

以下 ●●逆襲?その2●● は⑩に続く


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