珍客万来Ⅲ-⑯
●●SNさんのお願い●●
ケースワーカーT君の機転を利かせた行動によって、難を逃れたSNさん・・・
そして、SNさんが連れていかれたのは、N事務長のいる事務長室。
N事務長もT君を探していましたが、まさかSNさんまで一緒に事務長室に現れるとは・・・
「まあ、とりあえず入って・・・ドアを閉めて」
「N事務長。こちらがSNさんです」
「はじめまして。SNです」
殊勝にも小さな声で挨拶をするSNさん・・・
「事務長のNです。立ち話もなんですから、お掛け下さい」
ケースワーカーT君に勧められて、2人掛けソファーに座るSNさん・・・
隣にはT君が、向いにはN事務長が座ります。
「N事務長。SNさんを襲った2人組が病院内をウロウロしているんです」
「そうらしいね・・・」
「SNさんは、彼らと会いたくないと言っておられます」
「そうなんですか?SNさん」
「はい・・・」
「怖い?」
「ええ・・・」
「また、何かされる?」
「多分・・・」
そう話をしていると、事務長室の電話が鳴ります。
「プルプル、プルプル・・・」
「ちょっと、電話出ますね。・・・はい、Nです。・・・はい。・・・はい。ああ、こちらにT君と一緒にいます。・・・分かりました。また後で連絡します」
「誰ですか?」
「看護部長」
「何ですって?」
「人相の悪い2人組が病棟内をウロツイテいて、SNさんを探しているって」
「N事務長さん・・・すみません。助けてください・・・」
「ああ、何とかしましょう・・・まずは、相手の出方を見ましょう」
「お、お願いします・・・あいつ等、本当に滅茶苦茶なんです・・・」
「滅茶苦茶?」
「は、はい。会話が無くて・・・あるのは、脅しと暴力だけなんです・・・」
「そうなの?」
「本当です・・・」
「そうか・・・」
「それで、今、2人組は何処に居るんですか?」
T君がN事務長に尋ねます。
「看護部長が、1階のロビーに行けって言ったらしい」
「さすが、看護部長・・・」
「フフフ、あの人もある意味怪物だからね・・・もしかすると、世の中で一番怖い人かもしれないし・・・」
以下 ●●N事務長の提案●● はⅢ-⑰に続く