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医療・介護のよもやま話

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2009.11.11 水曜日

行き場にない患者32

医療・介護のよもやま話 — admin @ 17:49:25

●●Tさんの思う壺?●●

Tさんが、E内科部長、看護部長に対して敵対心を露わにし、攻撃的な態度を取り、言葉を発しています。
今のところE内科部長、看護部長に実害は無いものの、2人が危険な状態であることは間違いありません。

看護部長がTさんの右手の関節をキメ、Tさんの動きを抑え込んで看護師に目配せをすると、看護師が空いている左手をキメに掛かります。
この2人は、ブラジリアン柔術でも学んでいたのか・・・
その位2人の連携は見事で、あっという間にTさんの鎮圧に成功です。

「痛い、痛い、痛いんだよ!」

「静かにしなさい」
看護部長の静かな恫喝が、救急処置室に響きます。

「離せよ、分かったから、離せよ!」
Tさんの雄たけびに、一瞬ひるむ当直看護師の手を振り払ったTさんが左手を自由にします。
Tさんの左手が看護部長の白衣を掴もうとした瞬間、看護部長の右手がTさんの右手を更に絞り上げます。

「痛っ! 痛い、痛い。」

「大人しくしなさい」

「ウルセエ! ババア、ハナセ!」

あーあ、看護部長への禁句が出てしまいました・・・
看護部長の瞳がキラリと光り、目尻が上がります。

「どうしても、大人しくしないと言うのね」
と言い、看護部長が看護師に向かって次の支持を出します。

「シーツ取って」

看護師は、看護部長の意図を理解しているのか、ストレッチャーの上のシーツを剥がします。
そのシーツを縦にして丸めると、2mのロープの出来あがりです。
その片端を看護部長の左手に握らせると、看護師がTさんの回りを一回、二回りします。
布団の簀巻きならぬ、シーツで簀巻きの出来あがりです。

Tさんは両肘から上を体に固定されて、腕を振り回すことが出来ません。
シーツの両端を捻り上げて、シーツが緩まないように固定している看護部長。
そこに、今まで何処に行っていたのか、E内科部長が車椅子を持って再登場です。

「看護部長、車椅子持ってきましたよ」

「E部長、気が利きますね」
そう言って、看護部長はTさんを無理やり車椅子に座らせます。

「どうしましょうか?」
と尋ねるE内科部長に

「そうね、どうしましょうか?」
と答える看護部長。

???、一体、どっちが医師なの?

「これだけ暴れれば、しょうがないですね・・・」

「いくの?」

「今日は・・・」

「それじゃあ、Tさんの思う壺じゃありません?」

「そうですが・・・この状態じゃ、いくら暴れても患者さまだから警察も引き取ってくれないでしょう」

「それは、そうでしょうが・・・」

その時、上半身をシーツで固定されたTさんが、体の力を抜き、一瞬ニヤリと笑ったような・・・

以下 ●●E内科部長、看護部長、N事務長の協議●● は33に続く