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医療・介護のよもやま話

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2009.11.16 月曜日

行き場のない患者37

医療・介護のよもやま話 — admin @ 17:16:56

●●N事務長と茶髪作業着君●● 

看護部長の言葉を借りると、Tさんは気持ち良さそうに救急処置室で休んでいるということです。
Tさんにとっては、最大の目的であるベンゾジアゼン系抗不安薬を体内に摂取出来たのだから、これ以上ない幸せということでしょう。
しかし、E内科部長と看護部長にとっては事を性急に進め過ぎたという後悔の念が・・・
多少暴れたからとはいえ、注射したことに対して後悔の念も・・・
注射後のTさんの様子を観察して、その気持ちは更に強くなったようです。

さて、その2人が今後は一切注射をしない、その必要性を判断するのは、E内科部長と院長によるものという結論を出しました。
それを、本人、及び付添者に伝えるというのですから、これからが大事な本番です。
N事務長は付添者の代表者選定の為にロビーに出ます。

ダレて足を投げ出したり、ソファーの上で胡坐を組んだりしている7人のTさん親衛隊にN事務長が近付いていくと、その中の1人がN事務長に気が付いて、茶髪作業着君に何やら耳打ちをしています。
茶髪作業着君がソファーに片膝を立てたまま、N事務長へ顔を向けます。

「おー、事務長か、なんか用か?」

「これから。担当医師からお話がありますから、どなたか代表者の方、御一緒して頂けますか?」

「何や話って?」

「それは、担当医師から話を聞いてください」

「どんな話かも分からんのか?」

「ええ」

「何やオマエは、只の連絡係か?」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「さっきは、随分エラそうなこと言ってたのにな」

さっきとは、受付のことでしょうか・・・
「そうですか?偉そうなこと言ってましたか?」

「ああ、オレが早く医者呼べって言った時のオマエの態度は、エラそう以外の何物でもない」

「それは失礼しました」

「失礼だと思うんなら、初めからそういう態度をしろってんだ」

「・・・それで、代表者はどちら様でしょうか?」

「オレに決まってるだろ!」

「そうですか・・・それではこちらに」

「何処行くんだよ」

「診察室へどうぞ」

「さっきも行ったぞ」

「さっき?」

「ああ、ババアに呼ばれてな」

「ババア?」

「ババアと言ったら、看護部長のオババだろ!」

「はあ・・・」
確かにオババですけど・・・せめてオバア様くらいにしてくれないかな・・・
「その時は、何を話されたんですか?」

「Tの発作を起こした時の状況とかをな・・・」

「そうでしたか、それは御苦労さまです」

「別に御苦労さまっていうほどのことじゃないやろ!」

「そうですか・・・それと代表者の貴方に一つお願いがあります」

「なんや?」

「あちらのお連れの皆さまに、足を投げ出したり、ソファーの上で胡坐をかいたりしないでくださいとお伝えください」

「なんでや?」

「他の患者さまやご家族さまに迷惑です」

「今、他の患者おらへんやろ!」

「それとこれは別です」

「・・・面倒くせえヤツやな・・・ま、しょうがないか・・・
オイ、オマエ等、きちんと座っとけ! このオッサン、ウルセエからな!」

以下 ●●E内科部長の説明●● は38に続く