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医療・介護のよもやま話

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2009.11.24 火曜日

行き場のない患者44

医療・介護のよもやま話 — admin @ 16:39:05

●●作戦会議●● 

Tさんと茶髪作業着君の会話を盗み聞きしているN事務長は、学生だった頃の自分の恋愛を思い出し、小恥ずかしいやら背中にむず痒さが走るような感覚を覚えました。
でも、あの他愛の無い会話が出来る2人のことを羨ましく思っていることも事実です。
しかし、他愛のない会話とは言え、その内容は病院に対しての攻撃、病院を自分の欲望の為に不正利用して、病院に損害を与えかねないものです。
このまま放置することは、断固として認めるわけにはいきません。

2人が乗ってきた、バンパーがやけに幅広いワンボックスカーに乗り込んで帰っていくのを確認すると、事務長室の電気をつけ、片付けを始めます。
パソコンの電源を落とし、机の上の散乱した書類をまとめて事務長室を出ます。
これから、Tさんについての相談をしなければいけません。
思い気持ちを振り払うかのように 「ヨシッ」 と気合を入れ直して、E内科部長と看護部長の待つ内科診察室に足を向けます。

「お待たせしました」
診察室に入るとE内科部長と看護部長が何やら話しこんでいます。

「N事務長、随分時間掛かりますのね?」
いきなり看護部長の先制パンチ。

「ちょっと気になることがありまして」

「何、気になることって?」

「Tさんのことで・・・」

「どうされたの?」

「ほら、事務長室から救急搬送入口と駐車場が見えますよね」

「ええ」

「Tさんの帰る姿を見てたんです」

「どうだった?」

「もうすっかり元気でした」

「そうですか・・・」

E内科部長は相変わらず苦虫を噛み潰したような顔をして、N事務長と看護部長の話を聞いています。
「それで、どんな話しをしていましたか?」
Tさんのことが気になるのか、E内科部長がN事務長に問いかけます。

「今日は上手く行ったね。ですって」

「上手く行ったか・・・」

「やはりTさんは確信犯ですね」
看護部長が言葉を挟みます。

「そうみたいですね・・・」
またしても茫然自失のE内科部長の言葉。

「E内科部長、どうされたんですか?」

「E先生、患者さまに騙されたことにショックを受けておられるのよ」
N事務長の問いかけに、看護部長が代わって答えます。

「E内科部長、今日のことはもう忘れてください。明日、いや明日以降の対策を立てることが肝要です」

「そうですね・・・」

「そうよE先生、N事務長の言うとおりです。明日からのことを考えましょう」

「しかしな、あの手の患者はやはり、僕では太刀打ち出来ないな・・・」

「診療科が違うんですからしょうがないですよ」
と看護部長。

「そうです」
とN事務長も続きます。

以下 ●●作戦会議Ⅱ●● は45に続く