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医療・介護のよもやま話

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2011.6.6 月曜日

真実は闇の中 154

医療・介護のよもやま話 — admin @ 16:00:43

●●Iさんの息子さん12●● 

N事務長の発言を聞いては興奮し、息子さんに宥められては落ち着きを取り戻すというIさんを横目に、Iさんの息子さんは着々とこの問題に関する自分の考えをまとめつつあるようです。
やっぱり、N事務長が感じたとおり、Iさんの息子さんには物事を客観的に判断する能力が備わっているようです。

 「Gさんのことは別にして、病院と病院の代表としてのN事務長の考えは理解できました」

「納得して頂けますか?」

「納得出来るかどうかは別にして、諦めなければいけないことの方が多いでしょ?」

「諦めるとは・・・少し・・・責められているようなニュアンスがありますけれど・・・」

「責めてはいませんが、しょうがないかなという気持ちです」

「しょうがないですか・・・」

「被害者の家族としては、それ以外に言いようがありません」

冷静にそんなことを言うIさんの息子さんに同調するかのように、IさんもN事務長に対して改めて背筋を伸ばしてから向き直り、話始めます。

「そうよ、私は被害者なのよね? N事務長は、そのことを分かっているの?」

「え、ええ・・・勿論です」

「前から思っていたし、前にも言ったけれど・・・」

「何でしょうか?」

「N事務長には、被害者の痛みを共有しようという気がないのよねえ」

「痛みをですか?」

「そうよ・・・N事務長はあくまで第三者的な意見を言う、病院の利益を守る為の代弁者であって、私のような痛い思いをして病院に通っている患者は、あくまで病院の経営を成立させる為のお客様で、患者の痛みを自分のこととして考えることは決してないのよね」

「まあ、そう言われてしまえば・・・確かにそうかもしれません。 私は医療従事者ではなくて、単なる事務屋です・・・」

「そう、はっきり肯定されるとは思ってもいなかったわ」

「お気に障ったら、申し訳ありません」

Iさんの言葉に包み隠さず自分の立場を表明するN事務長にストップをかける為に、Iさんの息子さんが再び2人の話を遮って話し始めます。

 「ああ、それで・・・N事務長、Gさんのことに戻りますけれど」

「はい、どうしましょうか?」

「どうしましょうか?・・・そ、そうです。 どうしましょう・・・」

「Gさんに連絡を取った方がよろしいですか?」

「ああ、そうですね」

「いつ連絡しましょうか?」

「いずれ、近いうちにお願いしたいと考えています」

「近いうちでいいんですか?」

「ええ、構いません」

「確かに、急がなければGさんが居なくなるわけでもありませんね」

「そうだと思いますが、まさか引っ越しをしたりしたとか、姿を眩ましたりなんてことはないですよね」

「ええ、一人者ではないですし、奥さんもお子さんもいらっしゃいますから、そんなことはないと思います」

「それならば、Gさんに会うのは、もう少し後でも大丈夫ですね」

「ええ・・・」

家族も居るから、逃げたり、姿を眩ますことなどないと言い切ったN事務長ですが、心に何か引っ掛かるものがありました。
何か嫌な予感がしてきました。

以下 ●●Iさんの息子さん13●● は155に続く