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医療・介護のよもやま話

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2008.6.26 木曜日

自殺 ③

医療・介護のよもやま話 — admin @ 11:52:58

●●Mさんの右手●● 

高い青空と白い雲、日差しは強いが湿度が少なめで日陰に入れば、風がそよそよと吹き気持ちのいい夏の日の午後、セミ達が 「ミンミン、暑い暑い」 と騒々しく大騒ぎしている声をかき消すように、救急車のサイレンが鳴っています!

Mさんが1か月振りに病院にやってきました!

今回は強烈で、ナイフを固定して右腕を突き刺したということです!

さすがにMさんのはかなげな顔も、今日は腕の傷の痛みで少し苦しげ・・・でも傷口ににじむ血を見る目は何か満足そう!

傷が深い為、緊急手術となり、真夏にピッタリの白い麻のワンピースは脱がされ病衣に着替えさせられていました・・・

病衣に着替えてもMさんは美しかった・・・

ストレチャーで手術室に運ばれていく時にすれ違った時、Mさんは、目をつぶり、静かに呼吸をし、天使のような微笑みを浮かべていました!

幸いなことに、血管の損傷はそれほどでもなく手術は1時間程で終了!

その日は、術後の精神的なフォローも含め1日の入院となりました。

お母様が付き添っていらっしゃいましたが、お母様もスラリと高い背をピンと伸ばし、身に付けているものも豪華ではないけれど、品のいい質のいいものです!

お母様は慌てる様子もなく、人目をはばかる様子もなく、誰に媚へつらうことなく淡々とされています!

医師の術後の説明も淡々と聞いていました!

「Mさんの右手ですが、多少機能障害が残るかもしれません!」

「そうですか・・・」

「多少、こう手を曲げるのがスムーズにいかなくなったりします。もちろん、日常生活に支障をきたす程ではありませんが!」

「わかりました。ありがとうございました」

と、こんな調子です・・・H先生がお母様にこんなことを聞きました!

「ところで、左腕も右腕も切り傷が凄いですが、いつからですか?」

「・・・二十歳を過ぎた頃からでしょうか・・・突然学校に行かなくなり・・・家でほとんどの時間を過ごすようになりました・・・・・・・・・・」

「そうですか・・・」

「最近外出するのは、こうして病院に来るときだけです!」

「自傷行為はその頃から?」

「そうです・・・病院に行ったり、カウンセリングを受けたり、家族で話し合ったりしました・・・」

「効果はない・・・と」

「はい、最近は家の中ではよく笑うようになりましたし、大丈夫かなって思っていましたが・・・」

「本人の気持ちの問題なんでしょうが・・・」

「はい、自分の娘ですが・・・普通の親子関係で、話もよくしますが、娘の頭の中までは・・・何を考えているのか理解出来ません!本人もどうして自分の体に傷を付けるのか分からないと・・・ふと気が付くと血が出ていると・・・それで、≪あーあ、またやっちゃった≫ なんだそうです!」

「そうですか・・・」

「いつかは、自分で気が付かない内に死んでいると思う・・・お母さん私が居なくなっても悲しまないでって・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「いい娘なんですが・・・どうも・・・あの娘の魂はこの世にないような気がします!」

「そうですか・・・」

以下 ●●病院内でのMさん●● は④に続く


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